ナンシー・クレス/ベガーズ・イン・スペイン

ベガーズ・イン・スペイン (ハヤカワ文庫SF)

ベガーズ・イン・スペイン (ハヤカワ文庫SF)

"gifted child"や"noblesse oblige"についての話が割りと好きだ。この中編集に出てくる「無眠人」は遺伝子操作によって卓越した知能、安定した性格、不老不死が与えられている。しかし"普通の"人間たちからの差別、攻撃が相次ぎ、共存か隔絶かを選択せざるを得なくなる。そこで無眠人がどういう選択をするか、が何篇かにわたって描かれており、気になって読み進めた。しかし途中で別の主題のタイトルに変わってしまうのが残念。もう少しこの主題での物語が読みたいと感じた。その他は「戦争と芸術」「ダンシング・オン・エア」が面白かった。