グッドナイト&グッドラック

監督:ジョージ・クルーニー
監督・脚本・出演:ジョージ・クルーニー
出演:デヴィッド・ストラザーンロバート・ダウニー・Jr.ほか
1950年代、マッカーシズムと呼ばれる共産主義者追放運動のさなかのアメリカを、実在の人物、エドワード・マローを題材に描いた作品。軍の行なった不当解雇を報じたことを発端に、マローと反共産主義運動の主導者マッカーシー議員との論争、政府やスポンサーの圧力を描いている。
モノクロの映像は美しく、ダイアン・リーブスの音楽も素晴らしい。
映画は軍の不当解雇報道にはじまるマローの行動を追っていき、番組内での論争、不当解雇の顛末を描いて終わる。登場人物の多くがタバコを吸っていたり、新聞の早刷りで放送の反響を確かめるところは時代の移り変わりを感じさせられる。ただ、マッカーシズムの締め付けが強烈だったと言う話は知識としては知っていても、人の生死にもかかわるほどの圧力がある時代だった、というところが自分にはピンと来なかった。当時の世相や視聴者の反応がもうすこし取り上げられていれば私のような立場の観客でもよりわかりやすくなったように思う。