テレビゲームとデジタル科学展

 国立科学博物館で開催中の「テレビゲームとデジタル科学展」に行った。この手の展示会をゲーム機、プロセッサの歴史などのハード面に力が入ったものと、ゲームソフトの流行、変遷等ソフト面に力が入ったものに分けるとすると、今回のものは前者だった。少し前に恵比寿の写真美術館でもゲームの展示があったし、みらい科学館ではプレステの展示、数年前は水戸藝術館でも同様の展示があったが、そのうちで一番ハード面は充実していただろう。ENIACやらバベッジの階差機関やらのコンピュータの誕生から話が始まっており、Pongやアーケード機、日本の家庭用ゲーム機の変遷もかなり網羅的に辿ることができるのではないだろうか。
 ただし、「現在」と「未来」については協賛の数社/団体の紹介にとどまるようで、それまでの展示の網羅性とは異なり、とってつけたようないくつかのトピックのみの展示にとどまっているのは不満だった。「ピンポンプラス」を実際に見られたのは面白かった(卓球真剣にやりたい人には邪魔なだけじゃん、と思っていたら、案外きれいで温泉卓球にはいいかも)。
 ゲームの社会的な影響については、世相も含め年表的に変遷をたどるような展覧会が開かれれば面白そうだと思うのだが、まだまだ歴史が浅いのだろうか。