Pavement本 "Perfect Sound Forever"

Perfect Sound Forever: The Story of Pavement
 アメリカのインディーで80年代後半から2000年まで活動していたバンド、Pavementの結成から解散までを追った本をやっと読み終わりました。といっても、読み始めるとすぐ読める分量ですが。図版が多く、この値段にしてはレイアウトが凝っていて(分量が少ないのをごまかすためかも)、活字+参考書でよくある手書き風の書き込みが入ったつくりになっており、各ページをめくっていくのも楽しい本でした。

 結成〜Gary Youngの脱退までは詳しく
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 "Brighten the corners"までは割ととばし
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 "Terror Twilight"から解散の経緯はまた少し詳しく

な感じでしたが、解散の前はかなり人間関係が悪かったようで、Stephen Malkmusに対する見方が少し変わりました(変人とは思ってましたが)。
彼がソロ作を出したあとPAVEMENTのことをどう言ってたのか、もう一度探してみたいところです。
ひとつ意外だったのはドラマーGary YoungとSteve Westに対する評価。
MalkmusはWestに対しては随分不満があったようなのですが、Bob Nastanovichも「スティーブン(マルクマス)は彼(スティーブ・ウェスト)にきつくあたってたよ。それはギャリーとの経験で甘やかされてたこともある。彼が『こんな音にしたいんだ』と言うと、ギャリーはマルクマスの思いつかないようないいやり口を考え出してた。そりゃすごかった。」
と語っており、アル中とか奇行とか問題はいろいろあったにもかかわらず、音楽的な貢献は大きかったのかもしれません。
私は、クアトロに行ったら包丁を持った人がフロアを歩き回っている。会場の人注意してくれないかな、と思っているうちに大根切って渡されそうになり、びびっていたらそのうち彼がステージに上がっていってさらにびびった、という1回目の来日公演の印象ばかり強いのですが..。
PavementはDVD"Slow Century"も出ているのですが、いつも同じ所でハングするためまだちゃんと見られていないのが残念です。この本も翻訳出ればいいのに。というより、出版してくれるならやってみたいところです。