「日本漫画映画の全貌」展

東京都現代美術館で開催中の「日本漫画映画の全貌」展に行った。
戦前〜現代までの「漫画映画」史概観ということで、「戦前〜戦後」のセクションの資料は全く知らないものが多く、当初はセル画ではなくキャラクターを切り紙にして動かしていた、など興味深かった。
絵コンテや設定、脚本の資料が充実しているほか、作品のほとんどが近くのディスプレイで少しずつ流されているため、説明を読んだあとに実際の動きが見られる展示となっている。
 今の「サザエさん」並みの動きでも手作業では大変だろうと思うが、ポスターになってる「白蛇伝」など、絵も動きもとてもきれいなものが多い。紙の資料ではなく、動きのある映像で見られたのはうれしかった。
 随分な重さなので目録は買わなかったが、資料的にはしっかりしていそうで、スーツ/ある程度年配の来場者の購入率は非常に高いようだった。
 ただし、最初に漫画映画のなかでも「希望を与えるエンディング」のものから選んだ、とあったとおり、特に80年代、90年代の展示になってからは作品(プロダクション?)の選択に偏りが大きいように思われた。現代のものは展示自体少ないためか、「アニメ」と言われて思い浮かぶような作品でも取り上げられていないものがほとんどだろう(「ヤマト」「ガンダム」「エヴァンゲリオン」など)。
 この辺が気になりだすと戦前〜戦後の展示の網羅性はどうなのか?と気になるが、その辺りは知識がないのでわからない。